まち・みどり公社は、相模原市内に自生するカザグルマの保全活動を支援しています。
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キンポウゲ科クレマチス属のつる性植物であるカザグルマは、パテンス系(※1)といわれる大輪系品種群の交配親にあたる植物です。19世紀前半に、シーボルトによって日本からヨーロッパに紹介され、現在の様々な大輪系品種の基礎となりました。 花弁が8枚で大きな白い花を咲かせるカザグルマは、里地・里山などに代表される自生地の消滅や採集・盗掘等によって確実に数を減らし、今では、環境省レッドリスト[2020]では準絶滅危惧種、神奈川県レッドリスト[2022]においては、絶滅危惧II類にランクされる希少植物です。 本州・四国・九州に分布が確認されているカザグルマは、自生地によって色や形などの形質に変化がみられるという特徴があり、相模原市内にみられる数少ない自生地においても、それぞれの地域間に遺伝的変異を含んでいる可能性があります。 相模原市内のカザグルマは、その多くが、周囲の植生や水源、日照条件などといった微妙なバランスの下に自生しており、まち・みどり公社は、市立博物館や専門家、市民グループ等と連携しながら、保全活動を支援しています。 ※1 日本に自生するカザグルマの特徴を受け継いだ、早咲き・一季咲きの系統
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--------- 支援しています --------- 相模原のカザグルマを守る会は、相模原市固有の遺伝子系統を守り、後世に引き継ぐことを目的に設立されました。 相模原のカザグルマを守る会のホームページはこちら(外部リンク)から
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【カザグルマ保全に向けた取組み】
「相模原のカザグルマを守る会」の会員(里親)が管理する鉢植えを当公社事務所入り口に展示しました。 この鉢植えは、自生地由来の挿し穂から育てたもので、いずれは、市内の補強地に移植されます。
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令和3年4月 |
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令和2年5月 |
【カザグルマ保全に向けた取組み】
令和元年5月
自生株から挿し穂を採って増やした株を 文献や伝承等の検証により かつては自生地であったと推定される場所に移植(補強)し、定着することがわかっています。
「相模原のカザグルマを守る会」の皆さんが中心となり、日照条件や欠かせない水源などを調査しながら生育状況を観察し、無事、開花するに至っています。
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